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聴こえない家族との愛の物語:「コーダ あいのうた」のあらすじとキャスト

画像はイメージです。
『コーダ あいのうた』は2021年公開のアメリカ合衆国・フランス・カナダ合作のヒューマン映画です。
本作は、2014年製作のフランス映画「エール!」のリメイク作品で、主人公一家の職業を酪農業から漁業に置き換えています。
第94回アカデミー賞で「作品賞」「助演男優賞」「脚色賞」の3部門を受賞し、世界各国の映画賞を総なめしました。

映画「コーダ あいのうた」概要:あらすじと主要キャストの紹介

「コーダ あいのうた」は、家族の中で唯一聴覚がある女子高校生ルビー・ロッシの物語を描いた映画です。
彼女の家族は全員が聾唖者で、ルビーは幼い頃から家族の通訳として欠かせない存在でした。

あらすじ

物語は、マサチューセッツ州グロスターの漁師の家庭に生まれたルビー・ロッシの日常から始まります。

彼女は、朝3時に起床し、父や兄と共に漁船で海に出ている。

歌うことが大好きなルビーは、高校の合唱サークルに参加し、音楽教師ヴィラロボス(通称V先生)に才能を認められます。V
先生はルビーに奨学金を得てバークリー音楽大学に進む道を勧めます。

一方で、家族は新事業を立ち上げる計画を進めており、ルビーは家族への通訳業務と音楽のレッスンを両立させなければならなくなります。

主要キャスト

エミリア・ジョーンズは、主人公ルビー・ロッシを演じ、彼女の感情の複雑さと成長を見事に表現しています。

トロイ・コッツァーはルビーの父親フランク・ロッシを演じ、家族を支えるしっかり者の父親像を描き出しています。

マーリー・マトリンはルビーの母親ジャッキー・ロッシ役を務め、家族の絆を深める重要な役割を果たしています。

ダニエル・デュラントはルビーの兄レオ・ロッシを演じ、家族内での緊張感を上手く表現しています。

フェルディア・ウォルシュ=ピーロは、ルビーのクラスメートであるマイルズ役を演じ、ルビーの音楽の道への支援者としての役割を担っています。

監督・脚本はシアン・ヘダーが手掛け、映画はアメリカ、フランス、カナダの共同製作です。
映画は家族の愛、個人の成長、そして音楽への情熱を美しく描いています。

視聴者の目線:「コーダ あいのうた」のレビューと評価

「コーダ あいのうた」は、視聴者からの評価が非常に高い作品です。
視聴者の反応からは、映画の強みと弱みが明確に浮かび上がります。

映画の強み

感動的なストーリーテリング:多くの視聴者が、物語の深い感動と、家族愛、個人の成長、そして音楽への情熱を描いたストーリーテリングを高く評価しています。

エミリア・ジョーンズの演技:主演のエミリア・ジョーンズは、彼女の複雑な感情と成長を見事に演じ分け、高い評価を受けています。
音楽の魔力:映画の音楽は、物語をさらに引き立て、視聴者の感情に深く訴えかける要素となっています。

障害者のリアルな描写:障害者と健常者のリアリティあるやりとりや、力強く生きる姿が自然に描かれている点も評価されています。

映画の弱み

感情の過剰表現:一部の視聴者にとって、感動を強く押し出す演出が過剰に感じられることがあります。

物語の進行の早さ:ストーリーの進行が速すぎると感じる視聴者もおり、細かい部分の描写が欠けているとの意見もあります。

映画の魅力を高める音楽:「コーダ あいのうた」のサウンドトラック分析

映画「コーダ あいのうた」のサウンドトラックは、物語の感情的な展開を深める重要な役割を果たしています。

以下は、映画で特に印象的な曲の一部です:

"Something's Got A Hold On Me"(Etta James): 映画の冒頭で、家族が船で漁をしているシーンで使用され、映画の始まりを活気づけます。

"It's Your Thing"(Emilia Jones, Ferdia Walsh-Peelo & CODA Choir): 合唱の授業でルビーとクラスメートたちが歌う、映画の明るい雰囲気を示す曲です。

"You're All I Need To Get By"(Duet Version – Emilia Jones & Ferdia Walsh-Peelo): ルビーとマイルズのデュエット曲で、二人の関係の進展を象徴します。

"Both Sides Now"(Emilia Jones): ルビーが歌の練習として歌うこの曲は、彼女の内面的な葛藤と成長を表現しています。

"Beyond The Shore"(Emilia Jones): エンドクレジットで流れるこの曲は、映画の終わりとルビーの新たな始まりを感動的に演出しています。

これらの曲は、映画の感動的な物語とキャラクターの成長に深みを加え、視聴者に強い印象を残す要素となっています​​。

総合的な視点:「コーダ あいのうた」が伝えるメッセージ

「コーダ あいのうた」は、家族、アイデンティティ、そして夢を追うことの重要性についてのメッセージを伝えています。
映画は、聴覚障害を持つ家族の中で育ったルビーの成長と、彼女が直面する困難を描いています。

映画全体のテーマ

家族との絆:ルビーは家族との関係を通じて自己理解を深めます。

個人のアイデンティティ:彼女は自分自身のアイデンティティを探求し、音楽を通じて自己表現を見つけます。

夢への追求:ルビーは、家族と自分の夢の間で葛藤しながらも、情熱を追求します。

視聴者の感想と映画の影響力

多くの視聴者は、映画の感動的なストーリーとキャラクターのリアルな描写に感銘を受けています。
映画は障害を持つ人々とその家族に対する理解を深めることに貢献し、多様性と包摂性の重要性を強調しています。

「コーダ あいのうた」は、個々の挑戦を乗り越えて成長し、自分の声を見つける旅の美しさを描いている、心に残る作品です。

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